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劇団四季「クレイジー・フォー・ユー」 (2005年9月9日)
 今日、劇団四季のミュージカル「クレイジー・フォー・ユー」を観てきました。劇団四季は「キャッツ」仙台公演を観ておもしろいなあと思って、これで4本目です。
 いつも劇団四季のダンスはレベルが高く、思わず口をポカンと開けて見入ってしまいます。今回も期待を裏切らないすばらしいダンスで、特に大人数によるタップは圧巻でした。
 でも、歌(というか音楽)の方は正直言ってあまり楽しめませんでした。ずっと合唱団にいて、オペラにも長年関わってきたので、どうしてもそういったクラシック的な聴き方をしてしまうようです。まず、録音の伴奏と、アンプを通した歌声が耳障りです。録音の伴奏は、カラオケのようなチープな感じがぬぐえません。また、アンプで拡大されて会場に響き渡る歌声は、大げさで押し付けがましく不自然です。もともとが劇であり、作り物なわけですが、それが録音の伴奏とアンプを通した声のせいでなおさら人工的な絵空事になってしまうように感じました。
 ミュージカル特有(?)の地声的発声もやはりちょっと気になりました。(地声で歌うにしても、アンプを使うんだったらそんなに声を張って怒鳴らなくても聞こえるのに・・・という感じです。)また、録音伴奏を使っていることで台詞から歌へのつながりの部分が唐突になってしまうのも気になりました。(何とかつじつま合わせて歌になだれ込むという感じです。)
 合唱をやっていたこと、オペラをやっていたことで損したなあと感じるのは、このようにミュージカルを素直に楽しめなくなってしまったことです。