今日はオペラのA組(8日キャスト)の通し稽古でした。私はオペラの練習の全般を通じて、このあたりの練習が一番楽しいと感じます。いままでばらばらだった歌や演技の方向性が次第にまとまってきて本番に向かって収斂しはじめるからです。それぞれの歯車が噛合ってくる感じ、ぼやけていたピントが合って映像がはっきりしてくる感じ、そういう感覚です。
オペラの練習は、暗譜しなけばならないし、演技もしなければならないし、自分の物覚えの悪さに愕然とするし、べらぼうに時間はかかるし、とにかく辛いことが多いのですが、このあたりに来て楽しくなってくるのです。この段階になると(それまでは練習が多くて嫌だと思っていたにも拘らず)「もっと練習があればいいのになあ!」と思うのですが、もう通し稽古しか残っていません。今回の椿姫の練習はかなり早い時期から取り組んだはずですが、やっぱり最後は「もう少し練習があればなあ」となってしまうのですね。
とにかく、ここまで来たらあとは自分ができることをしっかりやるということしかありません。できるだけ楽譜や訳詞台本に目を通すように心がけたいと思います。
|