今日、前から楽しみにしていた映画「有頂天ホテル」を見てきました。2週間前(1月14日)に封切られたので、一刻も早く見たかったのですが、定演が終わるまではとても映画を見に行く余裕がありませんでした。
いつもながら三谷幸喜脚本はすごいですね。これでもか!というくらい複雑に張り巡らされた伏線がラストに向かって収斂していく様は、見ていて思わず唸ってしまいます。よくできた脚本で、三谷幸喜は本当に頭のいい人だと感じさせられます。
でも、個人的な好みを言わせてもらえば、私は前作「笑の大学」(三谷幸喜脚本 星護監督)の方が好きです。シンプルなつくりの「笑の大学」に比べ、「有頂天ホテル」は登場人物が多く伏線が複雑で、それが見事に大団円を迎える構成力に唸らされるのですが、その見事さゆえに作り物臭さを感じてしまうからです。
でも、この映画にリアリティーを求めるのではなく、映画という舞台で演劇を見ているのだというふうに発想を変えれば、これはこれで完成度の高いエンターテイメントだと思います。登場人物が誰も不幸にならず、見ているこちらも前向きな気持ちになれるお薦め映画です。
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