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放課後日記

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2006年7月2日(日)
グリーンウッドハーモニー定演
 今日はグリーンウッドハーモニーの定期演奏会を聴いてきました。会場は市民会館大ホールで、私は久しぶりにこのホールに入りました。以前、ホール内の壁は白かったはずですが、久しぶりに来てみたらいつの間にかベージュ色に塗り替えられていました。開演5分前くらいに入場したのですが、1階席は7割くらいの入りで、私は中央の通路より3列くらい前のほぼまん中の席に座りました。
 第1ステージはゲレーロ(パレストリーナと同時代のスペインの作曲家)、モンテヴェルディ、シェーンベルク、ウェーベルン、ぺルト(1935〜)らのアカペラの曲と、モーツァルトの Regina coeli KV276のピアノ伴奏での演奏でした。
 私は第1ステージがグリーンウッドのいいところが最も発揮されたステージだと感じました。ゲレーロとモンテヴェルディは、お手の物といった感じで安心して聴いていられました。各パートとも抑制の効いた声できれいに仕上がっていました。
 シェーンベルク、ウェーベルン、ぺルトについては、こんなに難しい曲によくぞ挑んだという感じです。演奏会で取り上げたということがまず凄いし、無事歌い切ったというのも立派です。(出来はあまり良いとは思えませんでしたが、とにかくステージに乗せたというのが立派)
 モーツァルトは声も一番出ていたし、演奏もこなれていて良かったと思います。
 第2ステージの「四つの優しき歌」(鈴木 輝昭)は、いいと思えませんでした。日本語が浮き立ってこないのです。声は溶け合っていてハーモニーはきれいですが、各パートが何を言っているのか、今どのパートが主役なのかハッキリせず、もわっとした音のかたまりが鳴っているという感じで、4曲ともスッキリしませんでした。
 第3ステージ委嘱作品「斉太郎節考」〜宮城の民謡による三つの頌詠〜 は意欲的なステージだと思いました。第1曲のさんさ時雨考は規模も大きく聴き応えがありました。第2曲はテンポのいい、軽めの曲で楽しめました。第3曲の斉太郎節考は、この3曲の中で最も歌い込んだ(去年の京都世界合唱シンポジウムでも歌った)曲のはずなのに、一番よくありませんでした。こんなにこじんまりした、エネルギーの燃焼を感じさせない曲じゃないだろう?・・・と思いました。
 第3ステージ全体の印象として、民謡を素材とした曲だから、発声もそれを意識した張った声で、パートとしても個人としてももっと自己主張した(溶け合うのではなく、張り合う)音楽作りのほうがそれらしいのではないかと思いました。

2006年6月29日(木)
医龍

 今日はテレビドラマ「医龍 - Team Medical Dragon -」の最終回でした。私はふだんあまりテレビドラマを見ないのですが、これは小学館ビッグコミック・スペリオールに連載されている原作マンガを読んでおもしろいと思っていたので、テレビドラマの方も観てみようと思ったのです。
 テレビドラマは、ストーリーの展開など原作マンガと比べて大きく異なるところありません。しかし、主演の坂口憲二のキャラクターのせいか、それともドラマの作りそのもののせいか分かりませんが、テレビドラマの方は全体が
体育会系熱血ヒューマンドラマに仕上がっており、原作マンガのクールな朝田龍太郎と権力渦巻くおぞましい大学病院とが織り成す冷徹なドラマの印象とはテイストが違うのがずっと気になっていました。
 最終回でも、そのテイストの違いから来る違和感は消えるどころかますます強くなりました。オペのシーンなどは毎回かなり見ごたえがあって、出来のいいドラマだっただけに、原作マンガとのテイストの違いが私としては残念でした。それでもドラマ全体としては、私の見たいという意欲を第1回から最終回まで継続させるくらいのレベルでした。


2006年6月28日(水)
練習日誌(6月28日)

 今日は後半が淳一先生の練習の予定でしたが連絡が入り、都合が悪くなったということで私の練習になりました。先生からは「月曜日にできなかったことをやっていてください。」と言われていました。今日は何としても Ave Regina coelorum と コンポジションの第1曲に取り掛かろうと思って練習に臨みました。

 今日も練習開始時に Bas. が一人だけでしたが、まずは
発声も兼ねて Sicut cervus を歌うことにしました。前回に引き続きまたか?と嫌な予感がしましたが、今日はその後の人の集まりがよくて、Sicut cervus を2〜3回歌っているうちにずいぶんメンバーがそろいました。さっそく女声と男声とに別れて、それぞれ Ave Regina coelorum と コンポジションの第1曲の音取りの時間を20分ほど取りました。
 集まって女声の Ave Regina coelorum を1度通して休憩に入りました。

 
後半はパートリーダーとも相談して、練習が薄いと思われる O Domine Jesu Christe の練習をすることにしました。
 まず、2回ほど通しました。そのあと、30小節以降の、第1コーラス・第2コーラスの掛け合いになるところを中心に、聴きあって歌うこと、歌い慣れること
を目指して繰り返し練習をしました。


2006年6月26日(月)その2
練習日誌(6月26日)

 今日は、淳一先生が演奏会本番のためいらっしゃらないので前・後半とも私の練習でした。予定としてはイタリア宗教曲集のグループ・アンサンブルと、Ave Regina coelorum ・ コンポジション第1曲の音取りでした。
 Heu mihi Domine と Angeli Archangeli の練習が比較的少ない(Heu mihi Domine は練習量は少なくないかもしれませんが、曲としてさまにならない)と感じていましたのでグループ・アンサンブルでどちらかを取り上げてしっかり歌ってもらおうと考えていました。まず全体で両方歌ってみて、どちらを取り上げるか決めるつもりでした。ところが、練習開始時には Bas. が一人もいなかったので、とにかくある程度人数が集まるまで全体で Angeli Archangeli を歌っていることにしました。
 Bas. なしの3声で Angeli Archangeli を歌っていると程なく Bas. が1人来ました。やっと4声そろって練習が始まりました。しばらく Angeli Archangeli の練習を続けましたが、Bas. の人数がそれ以上増えません。
 そのままの状態で Heu mihi Domine の練習に移りました。この時点で Sop. が2名、Alt. と Ten.が数名ずつ、Bas. が1人という人数ですから、全体練習がアンサンブルみたいなものです。とにかくお互いに聴きあって歌うことに注意しながら繰り返し練習をしました。途中で Bas. がもう1人来て2名になりました。これで少なくとも2グループ作れる目途が立ったので少し早めに休憩を入れました。
 後半は合唱団を2つのグループに分けて練習しました。Aグループが曲の前半、Bグループが曲の後半というふうに分担して歌ったり、Aグループ・Bグループのパートを入れ替えて歌ったりしてさまざまなアンサンブルをしました。
 Heu mihi Domine と Angeli Archangeli の2曲だけの練習でしたが、その分かなり歌い込むことが出来たのではないかと思います。(けっきょく最後まであまり人数がそろわなかったので、音取りはしませんでした。)


2006年6月26日(月)その1
バルトの楽園

 今日、映画「バルトの楽園」を観てきました。月曜 サービスデーで 男性が1000円になるので、コロナ・シネマワールドに行きました。(平日だというのにどうして?と思われるでしょうが、今日は私の勤める学校の開校記念日でした。)

 
さて、バルトの楽園ですが、(この作品は以前にここで紹介した手前、言いにくいのですが)正直言って、あまり良いと思いませんでした。いつものように映画を観てからであれば、お薦めしなかったと思います。
 映画は、史実に基づき、それなりにきちんと作ってあるのですが、第九の日本初演事情というドキュメンタリー性もそれなり、ドラマとしてもそれなり、音楽映画としてもそれなりで、「それなり」のレベルを越えていないのです。
 特にがっかりさせられたのは、映画の中での演奏シーンの扱いです。音楽は別録音で、役者が音に合わせて演奏する真似をしているだけでした。音楽を題材とした映画なので、演奏シーンは大切にしてほしかったと思います。映画「スウィング・ガールズ」では、すべて役者本人たちが実際に演奏して撮影しており、そのため演奏シーンは非常に臨場感溢れる迫力ある画面になっていました。スウィング・ガールズのキャストは、映画のクランクイン前に3ヶ月以上の特訓を受け、自分の楽器をマスターしてから撮影に入ったそうです。第九の場合はオーケストラですから、そこまでしろとは言いませんが、オケのメンバーのはずなのに、いかにも楽器の扱いに慣れていないと分かる演奏シーンは許せません。
 第九初演にまつわる人間ドラマとして観ても、やはり「それなり」以上にはなりません。登場人物が善人ばかりなのです。登場人物がみな善人でも、それがコメディーやほのぼの癒し系のお話ならいいのですが、善人が善人同士で感動のドラマを展開されると辟易とします。感動を強要されているようで、私は引いてしまいました。
 あまり作品の悪口は書きたくないし、今までもそうしてきたのですが、今回は期待していただけに反動で失望も大きかったのです。お許しください。

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